
暑くて長い夏休みもようやく終わりましたね。
まだまだ残暑が厳しいですが、9月に入ると季節が変わり、皮膚科の患者様の疾患も徐々に変化してきます。
まず、8月末頃から猛暑でお疲れの方が多いためか、急増しているのが帯状疱疹です。
帯状疱疹は、子供のころにかかった水疱瘡のウイルス(VZV)が体の中に潜んでいて、体力が落ちた時、免疫力が低下したときにウイルスが再活性化されて体の片側にだけ ちくちく痛みを伴う水ぶくれができる疾患です。
典型的な症状の場合、特徴的な皮疹から診断は割と容易ですが
▽肩が痛いから肩こりかなと思ってシップを貼っていた
▽虫に刺されたと思って虫刺されの薬を塗っていた
▽頭が痛いから頭痛だと思って頭痛薬を飲んでいた
など、最初は帯状疱疹と気が付かない場合もあります。
帯状疱疹は顔にも出ますし手足にも出ます。(胸や背中だけではありません!)
子供さんでも発症する場合があります。(高齢者だけではありません!)
ワクチンを打っていても発症する場合があります。(シングリックスは予防効果が高いのでオススメです!)
1回帯状疱疹にかかっても、2回目、3回目と発症する方もいらっしゃいます。
帯状疱疹は「おびくさ」と呼ばれていたり、「一周すると命が危ない」と言われていたり、私も皮膚科医になってから知ったことがたくさんあります。
皮膚症状はいずれ治りますが、痛み(神経痛)が長年残る場合がありますのでとにかく早めに治療をする!
ことが重要です。
痛みや赤い発疹がある時は、自己判断をせずに早めに皮膚科を受診してください。
皮疹がある場合は検査キットを用いて10分で診断結果が出ます。(検査は綿棒で水ぶくれをこする検査です。血液検査ではありません。)
※典型的な症状の場合は検査は行いません。
50歳以上の方には帯状疱疹ワクチンもお勧めです。(名古屋市の方は半額補助が出ます。)
お気軽にお問合せください。