
毎年春から夏にかけて増えてくるのがマダニ咬傷です。
マダニは吸血するために一度咬みつくと、簡単には取れません!
キャンプやハイキング、山の中や草むらで遊んだ後に、手足や体にマダニがついていないか入念に観察してください。
小さいものだと数ミリですので、「急にホクロができた」と受診された方もいらっしゃいます。
また、特に山や草むらに入っていないのに、気が付いたら大きなマダニが喰いついており自分で取れずに受診された方もいらっしゃいます。
マダニは咬みつくと、数日かけて吸血し、徐々に大きくなります。気が付いた時に慌てて取ろうとしてもマダニの咬器が皮膚に刺さっていて容易にはとれません。
とある患者様はご自宅でライターの火であぶって取ったとおっしゃっていました💦(※やけどして危険なので絶対にやめましょう。)
咬まれた状態でクリニックに来院された際に、局所麻酔のクリームでマダニを密閉したり、消毒薬をかけたりしても実際にマダニは弱ることはなく、喰いついたままでした。
無理に力を加えると、頭だけ残って体だけとれる場合もあります。
クリニックでは咬みつかれた皮膚に局所麻酔の注射をして、咬みついている皮膚ごと丸いメスで切除して取ります。
そして抗生剤の内服薬を処方します。
最近ではマダニに咬まれた後にダニが媒介する感染症を起こし、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)で亡くなる事例も増えており、愛知県でも死亡例が報告されています!
草むらに入る際は、長袖、長ズボンなど肌の露出を控える対策をしましょう。
そして、マダニに咬まれた場合は慌てず(慌てると思いますが💦)皮膚科を受診しましょう。