
皮膚科にアトピー性皮膚炎で通院されている方の中で、一定数食物アレルギーを併発している方がいらっしゃいます。
子供の食物アレルギーで多いのは鶏卵、 乳、小麦などですが、最近はナッツ類が増加傾向のようです。
乳児期にお肌の湿疹を繰り返していると、荒れた皮膚からアレルギーの原因物質が体内に入り込みアレルギー反応を起こします。
これを「経皮感作」と言います。
逆に口から食べて消化管で吸収されると「経口免疫寛容」が誘導され、アレルギーとは逆の良い方向に働きます。
(※二重抗原暴露仮説)
そのため
①なるべく経皮感作を起こさないために➡皮膚のバリア機能を整える。 肌荒れを治し、きれいな状態を保つ
②なるべく免疫寛容を誘導するために➡早期から様々な食品をバランスよく食べる
ことが重要なのです。
肌荒れしていると、「食物アレルギーが心配なので卵をまだ与えていません」と言われる親御さんがいらっしゃいます。
不安なお気持ちはよくわかりますが、なるべく離乳食は遅らせずに適切な時期に少量ずつ与えていくことが重要です。
赤ちゃんのお肌は新生児の時はきれいですが、生後1.2か月頃から急に湿疹が出始めます。
この時期に適切なケアをして肌を常にきれいな状態にキープする(皮膚バリアを整える)ことで経皮感作を予防し食物アレルギーを防げる可能性があります。
皮膚科では保湿に加えてステロイドを使用することがあります。
「赤ちゃんにステロイドを塗るのは心配💦💦💦」
と思われるかもしれませんが、湿疹になっているのに保湿のみで粘るのは非常に危険です!
生後3か月を過ぎるとモイゼルト軟膏、6ヵ月を過ぎるとコレクチム軟膏とステロイド以外に使える抗炎症薬の選択肢が増えますので、それまではステロイドを使用してツルツル肌を
キープすることが重要です。
乳児湿疹が出てきたら、保湿で粘らず早めに皮膚科専門医にご相談ください。

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