当院には生後1か月頃から多くのベビーちゃんが受診して下さっています。
一般的に生後1か月までを新生児、1歳までを乳児と言いますが、ちょうど生後1か月ごろから始まるのがいわゆる「乳児湿疹」です。
乳児湿疹は乳児期に出た湿疹を総称しており、その中には「乳児アトピー性皮膚炎」も含まれます(←これについてはまた別の記事で。)
ツルツル、モチモチの赤ちゃん肌をイメージしていたのに、我が子の肌がザラザラになり、赤いぽつぽつが出てきて、かゆがって掻き傷だらけになったりすると保護者の方はびっくりされ、悩まれる事も少なくありません。あれが悪いのでは、これが悪いのでは、とネットで検索ばかりして一人で悩んでいませんか?
赤ちゃんは誰でも乳児湿疹になるから、と市販薬で様子をみられる方もいらっしゃいますが、今は
「乳児湿疹は早く治療することが重要!」と考えられています。
その理由は、乳児湿疹では皮膚のバリア機能が弱くなっており、そこから様々なアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が感作され、次々とアレルギーを引き起こす可能性があるからです💦
中でも乳児期早期の湿疹を放置していると食物アレルギーを発症する可能性が高くなる
というデータがあります。湿疹の状態によっては保湿剤だけでなく、早めにステロイドなど抗炎症薬を塗って治療をした方がよい場合もあります。
「赤ちゃんにステロイドは塗りたくない!」と保湿剤だけで様子をみていると、結果的に湿疹の期間が長くなり、食物アレルギーのリスクを高めてしまいます。
今は生後3か月から使えるステロイドではない薬も塗り薬もあります。
赤ちゃんのお肌のサイン、放置せず早めにご相談くださいね。