季節の変わり目、皆さまお疲れは出ていませんか?
疲れていたり、睡眠不足だったり、風邪をひいたりすると口の周りがピリピリ、チクチクして水ぶくれがプツプツ出てくる方、それは口唇ヘルペスかもしれません。
昔から「熱のふきだし」と言われているものも口唇ヘルペスの可能性があります。
口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスの感染により発症する病気です。
口唇ヘルペスウイルスに感染している人と接触することで感染します。
一度単純ヘルペスウイルスに感染すると、生涯にわたり神経節に潜んでおり体から完全に消失する事はありません。健康な時は症状は出ませんが、発熱、疲れ、ストレス、日焼けなどにより免疫が低下してウイルスが活性化されると、神経を伝って皮膚に出てきて水ぶくれを生じます。
ちなみに口唇ヘルペスに予防接種はありません。
※同じヘルペスウイルスの仲間に「水痘・帯状疱疹ウイルス」がありますが、こちらは予防接種があります。
【検査】
口唇ヘルペスはある程度見た目で診断できますが、迷う場合は検査キットを使います。水疱が出ている場合、患部を綿棒でこすって、試薬につけて5~10分ほどで陽性、陰性の判定が可能です。
【治療】
抗ヘルペスウイルス薬の飲み薬や塗り薬を処方します。症状が出たらなるべく早く使い始めることで症状を軽減し、治るまでの期間を短縮することができます。
【頻回に繰り返す場合】
口唇ヘルペスを頻回に繰り返す方で、水ぶくれができる前のピリピリ、チクチクとした初期症状がわかる方にはPIT(Patient Initiated Therapy)という治療法が適応になります。これはあらかじめ薬を処方しておいてもらい、常に携帯しておき、初期症状を感じたらすぐに患者様自身の判断で手持ちの薬を内服する治療法です。
ヘルペスの治療は初期症状が出たら「いち早く」(6時間以内に)薬を内服することで症状が治るまでの期間を短くすることができます。現在PITで処方できる薬は2種類あり
①ファムビル錠の場合 ピリピリしたらまず4錠内服→その12時間後に4錠内服し終了。
②アメナリーフ錠の場合 ピリピリしたら(軽食を食べてから)6錠内服 1回で終了。
初期症状を感じてから6時間以上経過している場合や、すでに水ぶくれができている場合は通常の内服薬を処方しますので受診してください。
口唇ヘルペスを繰り返してお困りの方は是非一度ご相談くださいね。